日本ハム・大谷が千金同点打&サヨナラホームイン
「日本ハム2-1楽天」(25日、札幌ドーム)
延長十一回。サヨナラのホームへ滑り込んだ日本ハム・大谷翔平投手に、歓喜の水が浴びせられた。「すごくうれしくて、これなら何回受けてもいいと思いました」。全身びしょぬれになりながら、両腕を天に突き上げた。優勝マジック3。剣が峰の戦いの果て。ゴールテープが視界に入った。
まさかの結末だった。先頭で打席に立ち、弾丸ライナーで中堅の頭上を越える二塁打。1死後、田中賢の遊ゴロの間に三進し、打者はレアード。「打ってくれると考えていた」が、楽天・福山の投じた初球が暴投。地鳴りのような大歓声の中、球団史上最多の84勝目が決まった。
4年目で初めて味わう優勝争い。緊張とワクワクが同居する。1点を追う八回には中前へ起死回生の同点適時打。ガッツポーズを繰り返し、感情を爆発させた。試合中は「DHなので、イニング間ごとにソフトバンク戦を見に行った」と動向をチェック。デッドヒートならではの新鮮な“景色”が心地よい。
今季9度目の3安打猛打賞で今季102安打。初めて“大台”を突破した。サヨナラの瞬間「違うことを考えていて、何が起きたか分からなかった」と振り返った栗山監督は「よく頑張ってくれた」と褒めた。最短Vは27日。「できる限り早く決めたい」と大谷。139試合目。ついに手が届く場所まで来た。