ソウル地検がロッテ・重光オーナー代行に逮捕状請求 横領、背任容疑

 韓国ロッテグループの裏金疑惑を捜査しているソウル中央地検は26日、創業者の重光武雄(韓国名・辛格浩)氏(93)の次男でグループ会長でプロ野球・千葉ロッテマリーンズオーナー代行の昭夫(同・辛東彬)氏(61)について、横領と背任の疑いで逮捕状を請求した。聯合ニュースによると、裁判所は28日ごろ、逮捕状発付の可否を判断する見通し。

 韓国では、昭夫氏が逮捕されれば日本のグループ経営陣が影響力を強め「韓国5位の財閥が日本人に左右される」との懸念も出ており、検察は逮捕状請求に慎重との見方もあったが、財閥の不正捜査に強い姿勢で臨む方針を鮮明にした。

 聯合ニュースは26日、脱税などの疑いを持たれている武雄氏と事実婚相手の徐美敬氏、武雄氏の長男で横領などの疑いを持たれている宏之(同・辛東主)氏(62)について、地検は在宅起訴する方針だと伝えた。

 地検は、昭夫氏が日本のグループ系列会社に名ばかりの役員として籍を置き不当に報酬を得たり、一部の系列会社に多額の損失を肩代わりさせたりしたとして、20日に横領や背任の疑いで昭夫氏から事情聴取。捜査関係者によると、昭夫氏は容疑を否認している。

 ロッテグループは「逮捕状の請求は残念だ。裁判所が賢明に判断するよう期待する」とするコメントを出した。

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