巨人・坂口 育成から支配下登録復帰へ、奮闘中

 巨人は28日に今季のリーグ2位が決定し、ポストシーズンでの下克上を見据える。その裏で、育成選手の坂口真規内野手(26)が支配下復帰を目指して奮闘している。

 12年秋、東海大からドラフト5位で入団。そのときの1位入団は大学の1学年先輩、菅野智之投手だった。187センチ、95キロの恵まれた体から放たれる長打力が魅力だ。だが、昨季までの3年間で1軍での出場はわずかに8試合。昨オフに自由契約となり、新たに育成契約を結んでいた。

 今季は3軍からスタートも、夏場に2軍へ定着。イースタン・リーグでは57試合に出場し、打率・299、8本塁打の成績を残した。8、9月に限れば、全35試合に出場し、24試合で4番に座った。

 「ずっと同じ感覚でやれている。波があまりなくて、調子がいい悪いの感情もなくやっている」

 坂口は今季をそう振り返ったが、「川相さん(3軍監督)から得たことは多い。それが基盤になっている」とも話す。3軍で迎えた春季キャンプでは、自ら打撃投手を務めた川相3軍監督に指導を仰いだ。

 「もともとストレートに差し込まれ気味だったから(バットの)ヘッドを早く出そうとして、逆に早く出し過ぎて詰まることが多かった。だから『慌てて出すな』と、遅らせる練習をね。3軍で原点から見直して、取り組み方や意識も変わったと思う。やればできることが分かったんじゃないかな」

 川相監督と取り組んだ3軍での打撃改造が、その後の2軍での成績につながった。

 好調の大きな要因はもう1つある。今年8月、交際を続けてきた保育士の知子さんと結婚。毎日食卓には坂口の好みや栄養面を考えた、8~10品目の手料理が並ぶ。「多くのものを作るのが一番面倒だけど、嫌な顔ひとつせずにやってくれている。感謝してます」と愛妻の献身的なサポートに頭を下げた。

 支配下登録へのハードルは決して低いものではないが、人生の伴侶を得て、より一層、昇格への思いは強くなった。「支配下になって結果を出して、チームの勝ちに貢献したい。(知子さんを)幸せにして、ちょっとでも楽をさせたい」。再び1軍の舞台に立つ青写真を描きながら、坂口は必死でバットを振り続ける。(デイリースポーツ・田中哲)

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