履正社が名誉挽回コンビの活躍でコールド勝ち 岩手国体で木更津総合下す
「岩手国体・2回戦 履正社8-1木更津総合」(3日、花巻球場)
履正社が七回コールド勝ちで4強へ進出した。原動力となったドラフト候補の山口裕次郎投手(3年)と、試合を決める左越え2ランを放った若林正平外野手(2年)。理由は違えど、前日にピリッとしなかった2人が“名誉挽回”を果たした。
先発した山口は「きょうは肩の開きが修正できて、ボールが走っていると感じた」。立ち上がりからテンポ良くアウトを積み重ね、7回4安打1失点に抑えた。三振も六回まで毎回8個を奪い、「昨日よりは良かったです」と笑みを浮かべる。
初戦の盛岡大付戦で一発を含む4回8安打2失点と打ち込まれた。岡田龍生監督から「ドラフト前の最後のアピールやから」とハッパをかけられた。ソフトバンク、阪神のスカウトが視察する中での好投。「もっとアピールしたい」と左腕は力を込める。
さらに試合を決めた若林は「前日に下級生が寝坊してしまって…。寺島さんに起こしてもらいました」と頭をかいた。宿舎では下級生と3年生で部屋が分かれており、下級生7人全員が寝坊してしまったという。
一発の感触は「打った瞬間でしたけど…。3年生に迷惑をかけてしまったので」と申し訳なさそうに明かした若林。少年たちの取り返そうという意識が、木更津総合を圧倒した。