巨人・由伸監督「勝つ」菅野の穴“一丸”でカバー!エース復帰はファイナルS
クライマックスシリーズ(CS)は8日にセ、パ両リーグのファーストS(3試合制)が開幕する。セはレギュラーシーズン2位の巨人と3位DeNAが東京ドームで顔を合わせ、パは2位のソフトバンクと3位ロッテがヤフオクドームで対戦する。ファーストSの勝者はセ、パともに12日から始まるファイナルS(6試合制)で、リーグ優勝を果たした広島、日本ハムと日本シリーズ進出を懸けて争う。
巨人は7日、東京ドームでDeNAと対戦するCSファーストSに向けた調整を終えた。体調不良の菅野智之投手(26)は前日に続き練習を欠席。高橋由伸監督(41)は「どうなんですかね」とけむに巻いたが、ナインは“一丸”で苦境を乗り越えることを誓った。
約2時間の最終調整。そこにエースの姿はない。練習を終え、ドームを後にする選手は敏感に反応した。主将の坂本が「みんなでそこをカバーし合ってやるしかない」と表情を引き締めれば、大黒柱の阿部は「あいつに投げさせてあげたいね」と思いを口にした。
本来なら初戦のマウンドに立つべき存在。2日連続の欠席で、復帰は広島でのファイナルSまで持ち越される公算が高くなった。そのためには、勝つしかない。「たとえノーガードの打ち合いになっても勝てるように頑張るしかない」。打線の中心に座る阿部は、責任感を言葉に込めた。
対DeNAは6連敗でレギュラーシーズンを終えた。それでも指揮官は「シーズンとはまた別物」と強気の姿勢を崩さない。また、台風接近の影響で調整変更も余儀なくされたが「やれる範囲の中ではきっちりできたのかな」と、ナインの仕上がりに信頼を寄せた。
“逆風”にさらされる中で始まる下克上への道。「勝たないと先に進めないし、勝つことしか考えていないし、勝つために最善を尽くすことに変わりはない」と指揮官は“勝つ”というフレーズを繰り返した。苦境を力に変え、道を進む。