DeNA「成り上がり」日本一へ前進 延長激闘制し“ハマの番長”も感激

 筒香(右)と抱き合って喜ぶ三浦
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 「セCSファーストS・第3戦、巨人3-4DeNA」(10日、東京ドーム)

 1勝1敗で迎えたCSファーストSは10日、セ・リーグの第3戦が行われ、CS初出場のDeNAが巨人に延長十一回の激闘の末に競り勝ち、12日から広島と対決するファイナルS進出を決めた。ファイナルSはリーグ優勝チームの広島が1勝のアドバンテージを持つ6試合制。DeNAは成り上がり魂で、日本シリーズ進出を争う。

 死闘をくぐり抜けた先に歓喜が待っていた。観衆4万5477人。その約4割を占めたホームと見間違うばかりの青いファンたち。「ラミレス!」。「いいぞ、ベイスターズ」。大合唱がドーム内にこだました。

 「この3試合、素晴らしい応援でサポートしてくれた。感謝の思いを表したかった。ファンの皆さんの前でお礼をすることが何よりと思った」。全員で向かった左翼スタンド前で喜びを分かち合った。

 迷いのない采配が得点を生み、失点を最小限に食い止めた。死球退場した梶谷の代役・関根が、二回に勝ち越し犠飛。同点直後の六回1死から投入した砂田は、打者6人を無安打に抑えて流れを変えた。決勝打は正捕手の戸柱に代えて途中出場させた嶺井だった。

 「選手は最後まで一生懸命やってくれた。リリーフ陣は最後までよく投げてくれた。嶺井が最後にクラッシュしてくれた」。

 総力戦で巨人に競り勝った。筒香は「シーズン中と同じ。個人で勝った試合はない。ピッチャーも頑張って、試合をひっくり返せた」と全員の勝利を強調した。

 勝利の瞬間には、筒香と熱い抱擁を交わした背番号18、今季限りでの現役引退を決断した三浦の姿があった。「『ありがとう』と言ったよ。来週もユニホームを着させてもらえる」と感謝しつつ、視線を先に向けた。

 DeNAが誕生した12年。巨人戦は4勝17敗3分け。東京ドームでは0勝9敗1分けだった。それから4年。大舞台で力負けしないチームに成長した。「間違いなく、みんな強くなっている。最高のチームですよ」と三浦は振り返る。「“成り上がり”ですね」と矢沢永吉の代名詞を引用した。

 10月3日の誕生日にケーキがなかったことから「ファーストSを突破したら、誕生日を兼ねて大きなケーキで祝ってほしい」と要求していたラミレス監督。見事ファーストSを突破したことで、ファイナルS初戦の12日に特大のイチゴショートケーキでお祝いすることが決まった。

 「もう一度、ホームに帰って、日本シリーズを戦いたい」。下克上ならぬハマの“成り上がり伝説”は、日本一になって完結する。

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