日本ハム先勝 大谷リアル二刀流勝率は100% 圧巻鷹狩り7回1安打0封
「パCSファイナルS・第1戦、日本ハム6-0ソフトバンク」(12日、札幌ドーム)
日本ハムが大谷翔平投手(22)の投打にわたる活躍で快勝し、対戦成績を2勝(アドバンテージの1勝を含む)とした。投げては7回を1安打無失点、打っては先制点を引き出す中前打を放ち、これで今季のリアル二刀流は8戦8勝。4年ぶりの日本シリーズ出場へ、最高のスタートを切った。
降り注がれる大歓声が心地いい。投げては最速162キロの直球を軸に7回1安打無失点。打っては一挙6得点を呼び込んだ中前打。「もともと(大舞台には)弱かったんですが、そんな中で使ってもらってるので頑張りたかった」。14年CSファーストS以来、自身2年ぶりのポストシーズン勝利を手にした大谷は、お立ち台で充実感をにじませた。
気持ちが入っていた。これまでのリアル二刀流出場時は当日のスタメンボードを見て打順を知ることが多かったが、この日は球場入り後、栗山監督直々に「『8番・投手』で行くぞ!」と告げられた。
「使ってもらったからには期待に応えたかった」
この一戦に懸ける思いが随所にあふれ出る。初回から打ち取るたびにガッツポーズを繰り返した。四回には先頭の柳田を2ストライクと追い込むと、最後は161キロ直球で空振り三振。「三振を取りにいきました。流れをグッと引き寄せたかった」。マウンド上で拳を握り締め、思い切り吠えた。
バットでも勝利への流れを作った。五回無死一塁。武田の直球を中前へはじき返し、打線を勢い付けた。六回無死一塁ではプロ初の送りバントも決めた。両親が見守る中、今季のリアル二刀流はこれで8戦8勝。投手専念も検討していた栗山監督は「あいつがどうしたらキラキラと輝けるか考えた」。投打両方で最大限に力を引き出す策が功を奏した。
第2戦に向けて、大谷は「あしたがすごい大事。僕はもうその気です。増井さんを援護できるように頑張りたい」と野手スタメン出場を直訴した。ファイナルSは全試合フル出場もいとわない二刀流。第2戦。そのバットで一気に王手をかける。