日本ハム・中田がMVP 4点ビハインドも逆転呼んダ~ン 広島凱旋じゃ
「パCSファイナルS・第5戦、日本ハム7-4ソフトバンク」(16日、札幌ドーム)
いきなりのしかかった4点のビハインド。立ちこめる暗雲。すべてを振り払ったのは日本ハムの主砲・中田のバットだ。「とにかく塁に出ることを意識した」。二回の先頭打者で迎えた打席。摂津の内角シンカーを一閃(せん)。打球は大歓声を伴い左翼席へと消えた。
「みんながあきらめないで絶対に逆転するぞという気持ちだった。1点を返しただけでは素直に喜べなかった」と淡々とダイヤモンドを一周した中田。だが、この一撃が間違いなく流れを変えた。
2点を追う四回に放った左前打から3点を奪う逆転劇が始まり、五回1死一塁では左翼線二塁打で得点機を演出だ。CSファイナルSのMVPに輝き、お立ち台では「さすがですね」と自画自賛して場内の笑いを誘った。
それでも主砲として後輩をねぎらう姿は変わらない。杉谷らの活躍に「苦しんできたやつらなので活躍をしてうれしい」とし、165キロ連発の大谷に一塁守備で笑みも浮かべ「すごいよね。あそこまで打って投げてをされたら練習するのがばかばかしくなる。本当にかっこよかった」と“中田節”で称賛した。
日本シリーズは故郷・広島で幕が開く。「家族の前で一番になっているところを見せたい」。その打棒で紡ぐ頂点へのストーリーは、最終章を迎える。