堀内委員長、沢村賞の選考基準見直し明言 分業化で投球回数達成者が減少
プロ野球創設期の名投手、故沢村栄治氏を記念した「沢村賞」の選考委員会が24日、都内で開かれ、広島のクリス・ジョンソン投手(32)が選出された。最多勝など主要タイトル獲得なしでの受賞は、81年の西本聖(巨人)以来。今回の選考に関して堀内恒夫選考委員長は「少し、私どもが想像してるよりかは(全体の)成績が低いのではということで、意見が割れた」と説明した。
沢村賞の選考基準7項目中、広島・ジョンソンと巨人・菅野の4項目クリアが最高。昨年の広島・前田(現ドジャース)の6項目に比べ物足りなさは残る。広島・野村らの名前も挙がったが、最後はジョンソンか該当者無しの選択となった。
その現状に堀内委員長は「基準を見直す時期にきている」と来年からの選考基準見直しを明言した。投手の分業化が確立され完投数、イニング数はクリアできる投手が減少。6回以上3自責点以内に抑えるクオリティー・スタート(QS)を判断材料とすることなどを選考委員らで議論していく。