関大4季ぶり優勝 2冠“山口高志2世”山本が原動力
「関西学生野球、関大8-3立命大」(24日、わかさスタジアム京都)
関大が立命大とのプレーオフを制し、4季ぶり35度目(旧リーグ含む)の優勝を果たした。MVPと最優秀投手の2冠を獲得した山本隆広投手(2年・桜宮)は早瀬万豊監督(58)、山口高志アドバイザリースタッフ(66)の指導を受けて急成長し、5勝をマーク。身長172センチと小柄ながら最速148キロの“山口高志2世”が、Vの原動力になった。立命大は序盤の大量失点が響き、初のリーグ4連覇を逃した。
小さな体で名門をVへ引っ張った。早瀬監督が「2つの完封が大きかった」と称えたのが山本。最速148キロの直球を主体に、この秋は5勝をマークした。春先に大阪桐蔭との練習試合で高校生に痛打されていた男が、山口アドバイザリースタッフとの出会いで変ぼうを遂げた。
「軸足が折れるから。まずしっかりと下半身を鍛えよう」。大先輩からの言葉を胸に、黙々と練習に励んだ。軸足の矯正はかつて、阪神投手コーチ時代に藤川球児を覚醒させた手法。それが山本にもはまり「球速もそうですけど、直球で空振りが取れるようになった」と山本は明かす。
「山口さんとは同じくらいの身長なので、目指したい。直球で勝負できる投手になりたい」と力を込めた右腕。偉大な投手を目標に、山本はさらなるレベルアップを目指す。