日本ハム・レアード、満弾MVP「最高の気分」 高速スシも披露
「日本シリーズ・第6戦、広島4-10日本ハム」(29日、マツダスタジアム)
誇らしげに、右腕を夜空に突き上げた。打った瞬間、確信した。八回、2点を勝ち越して、なお2死満塁。日本ハム・レアードの一撃は、左中間スタンドに突き刺さった。「大事なゲーム、大事な場面。打てて素晴らしいと思った」。日本一を決めるグランドスラムを喜んだ。
2連敗で迎えた第3戦では、八回の決勝2ランで流れを変えた。そしてこの日は日本シリーズ3本目のアーチ。文句なしのMVP。「最高の気分。MVPよりも、チームに貢献できたことがうれしい」とはにかんだ。
勝利のお膳立てをしたのは、第5戦でサヨナラ満塁弾を放った西川だ。八回は2死無走者から右前打を放ち、突破口を開いた。この日は1番で出場。初回は三塁打を放ち先制のホームを踏み、四回は一時は勝ち越しとなる2点三塁打を放った。
「勝ったことが何より。(シリーズでは)途中まで何もできなかった。最後に結果を出せてよかった」と満足そうな表情。「四回はMVPを意識しましたけどね」と苦笑いだ。
お立ち台に立ったレアードは、「アリガトゴザイマス、スシーポーズ!」と叫んで、高速でスシを握るポーズを披露した。「このチームは信じられない才能があるチームだと思う」。星空の下、胸を張った。