広島新庄が8強入り、準々決勝は市立呉と同県対決

1点を追う二回裏、広島新庄・有村の中前適時打で二塁走者・高野(右)が勝ち越しのホームイン
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 「高校野球秋季中国大会1回戦、広島新庄9-3徳山商工」(30日、下関)

 今夏の選手権大会で16強入りした広島大会の覇者・広島新庄が地力の差を見せつけ、山口3位の徳山商工に快勝、31日に行われる市立呉との“広島対決”でベスト4入りをかける。

 二回に先発・有村が2死から連打で1点を先制されたが、その直後に有村自身が中前に2点適時打を放ってすかさず逆転。五回にも有村の3打点目となる右前適時打で差を広げた。ここから広島新庄の打線が爆発した。

 六回に下位打線の連続長短打で3点を追加すると、七、八回にも敵失に足を絡めた攻撃で加点し、試合を決めた。徳山商工が四死球と失策で乱れるのに乗じての加点には、ベテラン・迫田監督率いる広島新庄の試合巧者ぶりが垣間見えた。

 ただ、全国大会で結果を残してきたチームを率いてきた指揮官だけに、自軍のミス連発には「考えられん」とバッサリ。3失策と乱れた内野陣や、攻撃面での三塁ベースコーチの指示間違いには「判断がおかしい。声は出ているんだけど」と苦言を呈した。「勝ったからいいようなもののミスが多すぎる。普通にやればいいのに…」と全く浮かれた様子はなかった。

 7回2失点で一度は一塁に回り、最後の九回1死から再びマウンドに戻って締めた有村も「自分のピッチングができなかった。ボールが高くて思っているところに投げられなかった」と反省した。

 だが、広島大会の優勝チームとしての格好はつけた。甲子園夏春連続出場に向け、まずは無難なスタートを切った。

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