早実・和泉監督「苦しんでいる主将を助けた」 清宮5三振もチームの勝利強調
「秋季高校野球東京大会・決勝、早実8-6日大三」(3日、神宮球場)
早実は主砲の清宮幸太郎内野手(2年)が5三振と苦しみながら、九回、4番野村大樹(1年)の2ランで劇的なサヨナラ勝ちで優勝。斎藤佑樹投手(現日本ハム)を擁した2005年秋以来の明治神宮大会(11~15日)出場を決めるとともに、来春のセンバツ大会出場を確実にした。
日大三との激戦をサヨナラで制した早実・和泉実監督は「“総合力で、全員で”という形で言ってきたんですが、本当にきょうはキャプテンが苦しんでました。その苦しんでいるキャプテンをみんながカバーしようとする、やっと全員で勝てたというか、チームになったというのを実感しました」と、主砲の清宮が5打席連続三振に倒れながらも、周囲がカバーしてのチーム力での勝利をたたえた。さらに「まだ秋ですから、今後に本当に期待を持てるチームに、みんなが力をつけているなあというのは感じます」と、今後への手応えを感じていた。
この日の決勝では、サヨナラ2ランの野村を筆頭に1年生たちが躍動した。和泉監督は「最後の野村もそうですし、ショートの野田も本当によく守ってくれましたし、投手も3人(中川、赤嶺、石井)の継投ですけど、イニングイニング、1球1球、力を込めて放ってくれました」と褒めながらも、「それも2年生が、それが早実の伝統だと思ってますが、みんながやりやすい環境を。ベンチに入れない選手も作ってくれた結果なのかなあ」と全部員を含めた早実伝統のたまものとした。
昨年夏以来の甲子園出場が確実となった。センバツ、さらには夏の大会へ向け、「まだまだひ弱なところもあるし、やらなきゃいけないことはたくさんあります。今年秋ですけど、戦って東京のレベルの高さを改めて感じました。(日大)三高さんには結果的に勝てましたけど、力強さがまだまだ足りないところは感じました。しっかりやりきって春夏に向けていきたいと思います」とさらなるレベルアップを課題に挙げていた。