日本ハム・陽岱鋼FA表明 涙の決別「自分のため、家族のため」
日本ハム・陽岱鋼外野手(29)が7日、札幌市内の球団事務所で今季取得した国内FA権を行使し、他球団への移籍を目指すと宣言した。
11年間プレーした球団との決別に、会見では言葉を詰まらせた。「自分のため、家族のために移籍することを決めました。球団には育ててくれて感謝の気持ちしかないです」と涙ながらに話した。
シーズン終盤から、移籍への思いが日増しに強くなっていった。日本シリーズは第3戦以降は若手中心の起用で控えに回った。岡、近藤など外野陣の若返りを図る栗山監督の選手起用は肌で感じていた。「自分が中堅になって、若いチームで自分がいたらおかしいと思うようになった」。妻にも相談し、シリーズ期間中に権利行使を決断。「ファイターズの選手でなくなるが、また札幌でプレーする機会があれば温かい応援をしてほしい」と愛着のある北海道のファンにお願いをした。
走攻守3拍子そろった陽岱鋼の争奪戦は必至の状況。今季は130試合に出場し、打率・293、14本塁打、61打点。オリックス、楽天などが獲得に乗り出すとみられるが、地域などのこだわりはなく「(評価はプレーの)全部を見てもらえたらうれしい」とした。新天地選びの判断材料は、評価の高い球団を最優先に考えていく。