名城大・栗林、球審が死球と見間違うほどのスライダーを投げる
「明治神宮野球大会大学の部・準々決勝、上武大2-1名城大」(13日、神宮球場)
名城大の153キロ右腕・栗林良吏投手(2年・愛知黎明)は、いきなり2段モーションを指摘されるハプニングがありながらも2失点と粘りの投球。それでもチームが敗れたことで「勝てた試合だった」と唇をかんだ。
初球、ど真ん中にストレートが決まったかに思われたが、球審が2段モーションによる反則投球を指摘。これがボールとなり、動揺した栗林はストレートの四球で先頭打者を歩かせた。
「以前、愛知リーグで指摘されて今のフォームに変えたんですが…。そこからは指摘されたことがなかったので。すぐクイックに変えれば良かったんですが、動揺してしまった」と、四球をきっかけに先制された。
以降も球速は140キロ台中盤までしか伸びなかったが、「一番、自信があります」と語るスライダーで強力な上武大打線をほんろうした。中盤には右打者の内角にコントロールされたスライダーが、打者をのけぞらせ、球審も反応してデッドボールのジェスチャーをしてしまうシーンがあった。
結果的にはボールになったが、真後ろの球審も見間違ってしまうほどの曲がり幅と軌道。「2段モーションを取られないようなフォームを作って、来年また神宮に戻ってきたい。できすぎの1年でした」と来年以降の飛躍を誓っていた。