早実、荒木大輔以来36年ぶり決勝 清宮は入学後初の全国V王手

 「明治神宮野球大会高校の部・準決勝、早実6-4福岡大大濠」(14日、神宮球場)

 早実が36年ぶりの決勝進出を果たした。清宮幸太郎内野手(2年)は、1安打4四死球で全5打席出塁。野村大樹内野手(1年)の3安打4打点の活躍につなげ、入学後初の全国大会制覇に王手をかけた。決勝では、来秋ドラフト候補・安田尚憲内野手(2年)を擁する履正社と激突する。

 迫力満点の“つなぎ役”が声を弾ませた。「野村がたくさん打ってくれた。その前に全部出ることができたのが、勝利につながった」。得点したすべてのイニングで出塁し、初めての全国Vに王手。清宮がたっぷりの充実感をにじませた。

 4番を打つ野村が頼もしかった。自身が四球で好機を拡大した初回は先制の中前打。二塁強襲の二塁打を放った三回は左越えの適時三塁打。そして死球を受けた七回には、左越えへの2ランだ。

 「清宮さんがランナーだと、気合が入るんですよね」とはにかんだ野村は高校通算23号。清宮が1年時に記録した22発を超えた。「技術も考え方も、全然まだ清宮さんが上」と恐縮する後輩に、コンビを組む主砲は「必ずかえしてくれる信頼感がある。たくさん打ってもらう分には(本塁打数を)超してもらって構わない」と、穏やかな笑みを浮かべた。

 自身が放った強襲二塁打も圧巻だった。「あそこしか狙っていなかった」という内角直球をフルスイングした打球は無回転の強烈なブレ球に。一度は一、二塁間に動いた福岡大大濠・斎藤のグラブと右手をはじいた。親指がぷっくりと腫れてしまった斎藤は「ライナーであんな打球は初めて」と、驚きを隠さなかった。

 好投手・三浦を攻略し、荒木大輔(元ヤクルト)を擁した80年以来の決勝進出。頂点をかけて戦う履正社には、同じ左の強打者・安田がいる。清宮は「自分にも意地がある。負けないようにしたい」と、闘志をたぎらせた。早実のユニホームを身にまとっての日本一。最後は自分のバットで決める。

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