早実・清宮 先制弾は神宮初アーチ!西の怪物・安田と“一発競演”
「明治神宮野球大会高校の部・決勝、履正社11-6早実」(15日、神宮球場)
履正社(近畿)が来年のドラフト1位候補・安田尚憲内野手(2年)の一発を含む2安打4打点の活躍で初優勝を飾った。早実(東京)は同ドラフト1位候補の清宮幸太郎内野手(2年)が、高校通算76号となる先制アーチを含む2安打2打点をマークしたが逆転負け。2人は、来春センバツでの飛躍を誓った。
悔しさをグッと飲み込んで、清宮はライバルを称えた。試合後のあいさつで、履正社・安田に言葉をかけた。
「『ナイスバッティング』と言ったら『やっぱすごいね』と言ってくれて。こういうところで打つのはさすが。もちろん悔しいけど、この大会を通じて得たものは多い」。全国の頂点に届かなかったあと1勝の重みと、貴重な出会いをかみしめた。
アーチ競演では先に魅せた。初回2死から、豪快なライナーで先制ソロを右翼席に突き刺した。公式戦通算16発目、神宮では8試合目での初アーチ。「やっと出たかなと。気持ちよかった」と少しだけ喜んだ。安田の3ランでリードされた三回には右前適時打。一挙5得点の逆転劇も演出した。
早実の試合運びである打撃戦で敗戦。主将として「まだまだ上には上がいる」と、素直に力不足を認めた。ただ、今までも負けを糧にしてきた。今夏の西東京大会準々決勝敗退から、秋は神宮大会準V。「最後に負けることで次につながる。成長するキッカケにもなる」と言い切った。
2016年の公式戦は終了。練習試合も含めれば、1年で54本のアーチを放った。「(昨夏甲子園は)ベスト4、ここで決勝まで来た。あとは優勝しかない」。一冬越えて待つのは春の聖地。また進化を遂げて、今度こそ日本一をつかみ取る。