加藤初氏が死去、66歳…ミスター初Vに貢献した「鉄仮面」
巨人などで投手として活躍した加藤初(かとう・はじめ)氏が11日午後2時32分、直腸がんのため静岡県内の病院で死去した。66歳。静岡県出身。巨人が20日、発表した。葬儀・告別式は既に行われ、喪主は妻の和江(かずえ)さん。
静岡・吉原商高(現富士市立高)から亜大に進んだが中退し、社会人の大昭和製紙を経て、1972年にドラフト外で西鉄に入団。“黒い霧事件”と呼ばれる八百長問題で主力投手が退団したことで、1年目から先発の柱として17勝を挙げ、新人王に選ばれた。
76年に巨人に移籍し、同年4月に広島戦でノーヒットノーラン。15勝で長嶋茂雄監督の初優勝に貢献した。マウンドで喜怒哀楽を出さないことから「鉄仮面」と呼ばれた。
83年に右肩の血行障害に見舞われ手術を決断。太ももの血管を右肩に移植する球界初のケースだったというが、9月末に復帰。40歳まで現役を続け、19年間で通算141勝を挙げた。
現役終盤はコーチ兼任となり、引退後は日本だけでなく、韓国、台湾でも長くコーチを務めた。