巨人・阿部慎之助捕手（３７）が４日、小林誠司捕手（２７）とともに成田空港から自主トレ先のグアムへ出発した。小林は決意の丸刈りで参加。その姿を見た大黒柱は「第１段階は気持ちが見えたかな」と穏やかな口調で、小林の変化への思いをくみ取った。

　“後継者”とするためのマンツーマン自主トレ。「やる気を測るため」とバリカン持参を通達していた。３年ぶりＶ奪還へ、その潜在能力を認めるからこその“愛のムチ”。１０歳下の後輩は要求以上の反応を見せた。「オレの刈る仕事がなくなったよ」。冗談めかしながら、温かい視線を送った。

　「高校３年以来」という丸刈りを断行した小林は「自分自身、変わらなければいけないと思った」とその思いを吐露した。バリカンを購入し、自らの手で頭に当て、本気度を示した。「すっきりしたというか…。よし、頑張ろう、と」。今季へかける気持ちのスイッチが入った。

　阿部は「お前が変われば、チームは絶対に勝てる。何でも教えてやる」と伝えた。伝授することは多岐にわたる。小林も「めったにない機会。勝つためのことをいろいろと聞きたい」と、貪欲に吸収する姿勢を示した。強い巨人の復活へ－。常夏の地で、二人三脚の特訓が始まる。