巨人・菅野、新球チェンジアップ投じる 初めて捕手座らせWBC公認球で
「巨人春季キャンプ」(7日、宮崎)
巨人・菅野智之投手(27)が7日、今キャンプ2度目のブルペンに入り、初めて捕手を座らせて50球を投げ込んだ。2日前のブルペンではカーブと直球のみの投球だったが、この日はスライダーなど従来の変化球に加え、新球・チェンジアップも投じ「良かったと思います」と手応えをにじませた。
WBC公認球で投じた50球中、新球は6球。「順回転」に力点を置いた。マウンド上から捕手・小林に「回転はきれい?」などと確認した右腕。「打席に立つとボールの回転が見える。投手の僕で見えるのだから、打者はもっと見える。順回転ということは真っすぐと同じ」と説明した。
菅野が描く新球は大きく変化させたり、落としたりするものではない。「ストレートと同じ腕の振りで、緩いボールを投げること」の1点。「そういう意味で、順回転にこだわる」と話し、受けた小林は「最初より抜けている感じでしたし、回転もいい回転でした」と進化を感じ取った。
打席近くで球筋を見た高橋監督も「ピッチングの幅が広がるのかなと思いますね」と頼もしそうに振り返った。WBCでは大谷不在の侍投手陣の中心的役割が期待される。「ボール1個分、半個分をもっとコントロールする。その繰り返し」。慎重な調整を続ける右腕はじっくりと前に進む。