侍ジャパン、優勝国予想で名前挙がらず MLB専門局のWBC特番
3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主催者は8日(日本時間9日)、参加16カ国・地域の最終登録メンバーを発表した。大リーグ専門局、MLBネットワークは特別番組を放送し、元投手で解説者のアル・ライター氏ら3人が各国の戦力を分析するとともに優勝国を予想したが、日本代表を挙げる者はなかった。
1時間の特別番組。各国の出場選手を紹介しながら戦力を分析したのは、ライター氏のほか、マーリンズとレッドソックスでチャンピオンになっている元内野手で解説者のマイク・ローウェル氏、そして、同局のジョン・モロシ記者。番組の最後には決勝進出チームと優勝チームを予想した。
ライター氏は米国代表の戦力が過去3大会と比較して格段に上がっているとし、前回覇者のドミニカ共和国代表と決勝戦でぶつかると予想。しかし、優勝国については「ドミニカが連覇する。このメンバーを見たときに他の国が倒すのは難しいと思った」と率直な感想をまじえて説明した。
ローウェル氏は決勝戦でプエルトリコ代表がドミニカ代表を破ると大胆予想。「理由はドミニカの打者たちがあまり知らないプエルトリコの投手を(ベテラン捕手の)モリーナが巧みにリードする。相手に知られていないことが有利に働く。攻撃陣も強力だ。優れた内野陣とベルトラン、モリーナがいる」と力説した。
最後のモロシ記者は「ドミニカが決勝に進むことに異論はない。でも、勝つのは米国です」と言い放つと、ほかの2人から驚きの声が上がった。
侍ジャパンに関しては情報不足のためか、番組内でほとんど触れず。「注目選手」として侍唯一のメジャーリーガー、アストロズの青木と巨人菅野の名前が画面で紹介されただけで戦力分析もなかった。
番組内で優勝を予想された3カ国のメンバーは以下のとおり。()内は所属球団と昨季のメジャーでの成績。
ドミニカ共和国代表
◇先発…ジョニー・クエト(ジャイアンツ、18勝5敗、防御率2・79)、カルロス・マルティネス(カージナルス、16勝9敗、防御率3・04)、エディンソン・ボルケス(マーリンズ、10勝11敗、防御率5・37)、ウィリー・ペラルタ(ブルワーズ、7勝11敗、防御率4・86)
◇中継ぎ…ユーリス・ファミリア(メッツ、3勝4敗51セーブ、防御率2・55)、デリン・ベタンセス(ヤンキース、73試合、3勝6敗12セーブ、防御率3・08)、サンチアゴ・カシーヤ(アスレチックス、2勝5敗31セーブ、防御率3・57)、アレックス・コロメ(レイズ、2勝4敗37セーブ、防御率1・91)、フェルナンド・ロドニー(ダイヤモンドバックス、2勝4敗25セーブ、防御率3・44)、ジャンボ・ディアズ(レッズ、45試合1勝1敗、防御率3・14)、ヘクター・ネリス(フィリーズ、79試合4勝4敗2セーブ、防御率2・58)、ハンセル・ロブレス(メッツ、68試合6勝4敗1セーブ、防御率3・48)、エニー・ロメロ(ナショナルズ、52試合2勝0敗1セーブ、防御率5・91)、サミュエル・デドゥーノ(FA、メジャー登板なし)
◇捕手…ウェリントン・カスティーヨ(オリオールズ、打率・264、14本塁打、68打点)、アロベルト・ロサリオ(カージナルス、20試合、打率・184)
◇一塁…カルロス・サンタナ(インディアンス、打率・259、34本塁打、87打点)、ハンリー・ラミレス(レッドソックス、打率・286、30本塁打、111打点)
◇二塁…ロビンソン・カノ(マリナーズ、打率・298、39本塁打、103打点)
◇三塁…エイドリアン・ベルトレ(レンジャーズ、打率・300、32本塁打、104打点)、マニー・マチャド(オリオールズ、打率・294、37本塁打、96打点)
◇遊撃…ジョナサン・ビヤー(ブルワーズ、打率・285、19本塁打、63打点)、ホセ・レイエス(メッツ、60試合、打率・267、8本塁打、24打点、4大会連続出場)
◇外野…ホセ・バティスタ(ブルージェイズ、打率・234、22本塁打、69打点)、ネルソン・クルーズ(マリナーズ、打率・287、43本塁打、105打点)、スターリング・マルテ(パイレーツ、打率・311、9本塁打、46打点)、グレゴリー・ポランコ(パイレーツ、打率・258、22本塁打、86打点)、メル・ロハス(ブレーブス、メジャー経験なし)
米国代表◇先発…クリス・アーチャー(レイズ、9勝19敗、リーグ2位の233奪三振)、ダニー・ダフィー(ロイヤルズ、12勝3敗)、マーカス・ストローマン(ブルージェイズ、9勝10敗)、タナー・ロアーク(ナショナルズ、16勝10敗、防御率2・83)
◇中継ぎ…アンドルー・ミラー(インディアンス、70試合10勝1敗12セーブ、防御率1・45)、ルーク・グレガーソン(アストロズ、59試合4勝3敗15セーブ15ホールド)、マイカル・ギブンス(オリオールズ、66試合8勝2敗13ホールド、奪三振率11・57)、サム・ダイソン(レンジャーズ、3勝2敗38セーブ、防御率2・43)、デービッド・ロバートソン(ホワイトソックス、5勝3敗37セーブ、防御率3・47)、ネート・ジョーンズ(ホワイトソックス、71試合5勝3敗3セーブ、防御率2・29)、ジェーク・マギー(ロッキーズ、2勝3敗15セーブ、防御率4・73)、タイラー・クリッパード(ヤンキース、69試合4勝6敗3セーブ、防御率3・57)、パット・ニシェック(フィリーズ、60試合2勝2敗、防御率3・06)
※予備登録投手枠…ソニー・グレイ(アスレチックス)、JAハップ(ブルージェイズ)、マイケル・フルマー(タイガース)、ドルー・スマイリー(マリナーズ)、ブレット・セシル(カージナルス)、アレックス・ウィルソン(タイガース)
◇捕手…バスター・ポージー(ジャイアンツ、打率・288、14本塁打、80打点)、ジョナサン・ルクロイ(レンジャーズ、打率・292、24本塁打、81打点)AJ・エリス(マーリンズ、打率・216、2本塁打、22打点)
◇一塁…ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス、打率・297、24本塁打、95打点。13年2冠)、エリック・ホズマー(ロイヤルズ、打率・266、25本塁打、104打点)
◇二塁…ダニエル・マーフィー(ナショナルズ、打率・347、25本塁打、104打点)、イアン・キンズラー(タイガース、打率・288、28本塁打、83打点)
◇三塁…ノーラン・アレナド(ロッキーズ、打率・294、41本塁打、133打点、2年連続2冠、4年連続ゴールドグラブ)、マット・カーペンター(カージナルス、打率・271、21本塁打、68打点)
◇遊撃…ブランドン・クロフォード(ジャイアンツ、打率・275、12本塁打、84打点)、アレックス・ブレグマン(アストロズ、打率・264、8本塁打、34打点、15年ドラフト全体2位指名)
◇外野手…ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ、打率・240、27本塁打、74打点。14年本塁打王)、アンドルー・マカチェン(パイレーツ、打率・256、24本塁打、79打点)、アダム・ジョーンズ(オリオールズ、打率・265、29本塁打、83打点)、クリスチャン・イエリチ(マーリンズ、打率・298、21本塁打、98打点)
プエルトリコ代表◇先発…ヘクター・サンチアゴ(ツインズ、13勝10敗、防御率4・70)、セス・ルーゴ(メッツ、1年目17試合、防御率2・67)、ホセ・べリオス(ツインズ、1年目14試合3勝7敗、防御率8・02)、ヒラム・バーゴス(ブルワーズ、メジャー登板なし)、ホルヘ・ロペス(ブルワーズ、メジャー登板なし)
◇中継ぎ…エドウィン・ディアズ(マリナーズ、49試合0勝4敗18セーブ、防御率2・79)、アレックス・クラウディオ(レンジャーズ、39試合、4勝1敗、防御率2・79)、ジョセフ・コローン(インディアンス、1年目11試合1勝3敗、防御率7・20)、ジョー・ヒメネス(タイガース、メジャー登板なし)、ミゲル・メヒア(カブス、メジャー登板なし)、エミリオ・パガーン(マリナーズ、メジャー登板なし)、オーランド・ロマン(FA、メジャー登板なし、12~15年ヤクルト)、JC・ロメロ(FA、メジャー登板なし)、ジョバンニ・ソト(ホワイトソックス、メジャー登板なし)
◇捕手…ヤディア・モリーナ(カージナルス、打率・307、8本塁打、58打点、ゴールドグラブ8回)、ロベルト・ペレス(インディアンス、打率・183、3本塁打、17打点)、レネ・リベラ(メッツ、打率・222、6本塁打、26打点)
◇内野手…ハビア・バエズ(カブス、打率・273、14本塁打、59打点)、カルロス・コレア(アストロズ、打率・274、20本塁打、96打点)、フランシスコ・リンドア(インディアンス、打率・301、15本塁打、78打点)、TJ・リベラ(メッツ、33試合、打率・333、3本塁打、16打点)、マイク・アビレス(FA、打率・210、1本塁打、6打点)、ケニス・バルガス(ツインズ、47試合、打率・230、10本塁打、20打点)
◇外野…カルロス・ベルトラン(アストロズ、打率・295、29本塁打、93打点)、エンジェル・パガーン(FA、打率・277、12本塁打、55打点)、エディ・ロザリオ(ツインズ、92試合、打率・269、10本塁打、32打点)、エンリケ・ヘルナンデス(ドジャース、打率・190、7本塁打、18打点)、レイモンド・フェンテス(ダイヤモンドバックス、13試合、打率・317、0本塁打、5打点)