「巨人春季キャンプ」（１２日、宮崎）

　巨人・菅野智之投手（２７）が１２日、今キャンプ初めてフリー打撃に登板し、視察に訪れた長嶋茂雄終身名誉監督（８０）から大絶賛された。ＷＢＣ公認球を使い、長野、ギャレット相手に計４１球で安打性は７本。「『すごくいい球がきてるね』って褒めていただいた。順調にここまで来てるんだな、と改めて実感しました」と語った。

　今キャンプ最多２万８０００人が詰めかける中、エースがファンを魅了した。直球中心に、カーブや新球チェンジアップなども投球。打者は投げる球種を知らされていたが、キレ抜群の直球で長野のバットが空を切るなど、空振りも計５球。「細かいところはまだまだだけど、球威的には良かった」とうなずいた。

　ここまでは平地やブルペンで調整し、対戦形式は今年初。それでも長嶋氏は「本人は７０％、８０％といっていたけど、球を見ると１００％だね。すぐにペナントレースができる」と太鼓判。菅野も「自分の感覚と見てる人の感覚が合ってくれば、調整もうまくいってるなって自信にもなる」と胸を張った。

　この日は宮崎キャンプ最終日で、１４日からは沖縄２次キャンプがスタート。菅野はＷＢＣへ向けて本格的な実戦を交えていく。「まずはブルペンで修正して、対外試合でしっかり投げられるように調整していきたい」。ミスターからの激励を胸に、侍投手陣の中心として己の道を突き進む。