「練習試合、巨人０－４楽天」（２２日、沖縄セルラースタジアム那覇）

　巨人・菅野智之投手（２７）は楽天との練習試合に先発。今季の対外試合初登板で３回を投げ、打者９人に１安打無失点の好投。納得の表情でキャンプ地・沖縄を後にした。

　硬いマウンドに加え、ボールはＷＢＣ公認球。整えられた舞台で納得ずくの“壮行登板”を終えた。「これまでやってきた通りのことができた。いいスタートが切れた」。表情に充実感が宿った。

　初回、先頭・茂木に３連続ボールから始まったが、終わってみれば投じた球数はわずか３３球。１人あたり約３・７球で片付けた。収穫を問われると「球数ですね」と即答し「だいたい４０球と見ていたが、だいぶ下回った」と汗をぬぐった。

　球数制限のあるＷＢＣ。少ない球数で長いイニングを投げる理想を体現した。二回１死。島内への初球にチェンジアップを選択し中飛に。三回１死一塁では伊志嶺にワンシームを投じ、注文通りの併殺に打ち取った。「狙った通り」の巧みな投球術で幻惑した。

　イニングの合間は「ＷＢＣではできないので」とベンチ前でのキャッチボールを封印。本番を意識して臨み、貫禄を示した。「引き続き、自分のやってきたことをやるだけ」。この日得た手応えを、さらに深めていく。