侍・小久保監督まさかの17年初戦…内川負傷交代&4安打零敗
「侍ジャパン練習試合、日本0-2ソフトバンク」(25日、サンマリンスタジアム宮崎)
頂点を目指して進む実戦初戦に、まさかの光景が広がる。ソフトバンク相手に完封負け。いや、それよりも周囲を騒然とさせたのは、WBC日本代表・小久保監督がチームリーダーと期待する内川のアクシデントだ。
内川は八回の守備から中田に代わり一塁の守備に就いた。だが、無死一塁でバントの打球を処理した捕手・小林からの送球がミットからこぼれてファウルグラウンドへ。ボールを拾おうと追いかけた際に走者と激突した。
内川は倒れたまま起き上がれず、担架が用意される事態に。最後は右肩を押さえて自分の足でベンチへと戻り負傷交代。無言でタクシーに乗り、宮崎市内の病院へと向かった。
試合後に「すぐに動ける状態になるかどうか確認しないと。今日はそこだけが心配」と話した小久保監督。前夜は宮崎市内で決起集会が開かれ、09年大会の世界一を知る内川が最後にあいさつに立ち「世界一の光景はいいぞ」と侍たちを鼓舞した。そんなチームの中心選手の負傷に指揮官の表情も晴れない。
内川はMRI検査の結果、右肩の打撲と診断されて大事には至らなかった。ただ打線は散発4安打と振るわず、ベテランの負傷も重なり苦い船出となった。指揮官は「7日(WBC初戦)に向けて、どこがベストかを探る時期」と話す。開幕まであと10日。最強の侍の姿を模索し続ける。