藤浪わずか8球で1回無失点 2戦連続好投…投手陣の切り札や
「侍ジャパン壮行試合、台湾プロ選抜1-9日本」(1日、ヤクオクドーム)
試合後、WBC日本代表の3番手で登板した藤浪晋太郎投手(22)=阪神=は3度同じ言葉を繰り返した。「もったいなかったです」。悔いが残る1球。手にした収穫が多い分、反省の言葉も忘れなかった。1回を無安打無失点。2戦連続の好投に、権藤投手コーチは「モノが違う」と信頼を口にしたが、右腕に慢心はない。
出番は八回。「反省」は先頭・王柏融と対した初球だ。内寄りを狙ったカットボールがボールの判定。虚(きょ)をつかれた形で、3連続ボール。「すごくレベルが高い」と注目していた強打者を四球で歩かせてしまった。
「ストライクだと決めつけてしまった。国際大会ではそういうこともある。気持ちの面で、もったいなかった」
だが、直後の修正が収穫だ。続く陳俊秀を「狙い通り」にツーシームで三ゴロ併殺。周思斉はカットボールで一ゴロに抑えた。わずか8球。「感触は悪くなかった。ツーシームは手応えがあった」と納得の表情。次回は5日のオリックスとの強化試合に先発予定。日増しに評価の高まる藤浪が、本戦での切り札になりそうだ。