青木“イチ流”で侍引っ張る 合流即積極会話「アオさんと呼んで」
京セラドームで2日、行われた全体練習には米大リーグ・アストロズの青木宣親外野手(35)も合流し、WBC日本代表の侍28戦士が顔をそろえた。
その背中が、連続世界一へとけん引したレジェンドと重なる。アストロズのキャンプに参加していた青木が日本代表に合流。グラウンドに姿を現すと秋山、石川、中田…次々と選手に声を掛け、コミュニケーションを図った。
「思っていたより、いろいろな人と話せた。期間も短いし、積極的に行こうと思っていた。なるべく自分も話しやすい環境にしたいと思っていたので」
09年大会では、イチローが当時若手のダルビッシュや田中に積極的に話しかける姿があった。時は流れ、チーム最年長となった青木が、今度はチームの結束につながる精神的支柱の役割を担う。
「8年前の自分と立場が違うのは分かっている。切羽詰まった時に何か一言、アドバイスが言える立ち位置」とした青木。宿舎では若き侍たちに「アオさん、ノリさんと呼んで」と語りかけ、その距離を縮めた。
もちろん「日本が勝てるように考えて、プレーで表現したい」と話すように、フィールドでの躍動も大きな期待を受けている。
この日のフリー打撃では快音を連発し、小久保監督を「打ち損じのない、さすがのバットコントロール」とうならせた。「新鮮な気持ちで練習ができた。本当に楽しかったです」。本番まで残りの実戦は2試合。その笑顔、経験、技術が侍の空気を変える。