ソフトB松坂1軍先発枠に前進 3回2失点に控えめ笑み…次戦725日ぶり本拠地登板
「オープン戦、ヤクルト9-4ソフトバンク」(4日、鹿児島県立鴨池野球場)
ソフトバンクの松坂大輔投手(36)が4日、1軍先発枠入りへ一歩前進した。チームのオープン戦初戦のヤクルト戦(鹿児島)で“開幕投手”を務め、3回を2安打2失点(自責1)。今春実戦では初めてワインドアップから投げるなど、松坂らしさを見せた。次戦は11日の中日戦(ヤフオクドーム)が濃厚。一昨年の3月17日以来、入団2度目となる本拠地登板でさらに前進する。
プロ19年目のオープン戦“開幕投手”が、鹿児島で本拠地ヤフオクドームへの道を切り開いた。「前回よりは(投球内容が)良かった。どの球種でもストライクが取れた」。3回を2安打2失点ながら、自責点は1。登板後の松坂は控えめな笑みを浮かべた。
今春初の実戦だった2月25日の巨人とのB組練習試合は2回を1安打1失点だったが、3四球と不安定な制球が目立った。今回は1四球。直球の最速は140キロにとどまったが、打者13人と対戦して8人にストライクが先行するなど安定感が増した。
収穫も反省も手にした53球。失点は「どちらも防げる失点。もったいない」と悔しがった。一目で分かる変化もあった。オフに参加したプエルトリコのウインターリーグからほぼ封印していたワインドアップからの投球を解禁。松坂の代名詞ともいえる姿を取り戻した。
工藤監督は「今日は四球で崩れなかった。勝負にいって打たれるなら問題ない」と認めた。次回は中6日で11日の中日戦が濃厚。投手コーチとの協議で「問題がなければ」としたが、725日ぶりに本拠地ヤフオクドームのマウンドに上がることになりそうだ。
「長いイニングを投げることは大事ですけど、球数は増えても投げられると思う。時代ですね」。全盛期は無類のタフさを誇った右腕は苦笑いした。「(今回は)体の開きが早くてスライダーが抜けた。修正したい」。地道な作業も続けて、1軍先発枠を勝ち取る。