侍・藤浪4者連続K!大荒れのち快投WBCデビュー、侍1次L全勝突破

 「WBC・1次リーグB組、日本7-1中国」(10日、東京ドーム)

 第4回WBCは10日、1次リーグB組の2試合が東京ドームで行われ、1位通過が決まっていた日本は中国に快勝した。3連勝で2次リーグ進出を決め、4大会目で初めて最初のステージを全勝で終えた。2番手で大会初登板となった藤浪晋太郎投手(22)=阪神=は2四死球を与えたが、2回を無安打無失点、4奪三振と力投。また1次リーグB組MVPには筒香嘉智外野手(25)=DeNA=が輝いた。

 降板後は珍しく笑みがこぼれた。WBC初登板は2四死球のち、4者連続三振。試合後は「かみしめる余裕はあった」と、少しだけ感慨に浸った。幼少期から憧れた大舞台で、藤浪が2回を無安打無失点。らしさあふれる投球で、1次リーグ全勝突破に貢献した。

 四回、2番手での登板。初球は152キロの直球だ。ホップする外高めの速球に、5番・楊順意のバットが振り遅れる。浅い二飛に抑えると、陸振洪も初球攻撃。投手前にバントされたが間一髪でアウトにした。わずか2球。上々の滑り出しだ。

 続く王偉に死球、許桂源にも四球を与えたが、杜暁磊をカットボールで空振り三振に。無失点で落ち着きを取り戻すと、五回は奪三振ショーだ。カットボールを軸に、的を絞らせず3者連続三振。最速155キロ。格下相手に貫禄の投球だった。

 藤浪と中田。大阪桐蔭出身の2人が「憧れ」の大舞台で共演した。5歳差の先輩後輩。藤浪は中田の活躍を見て、同校への進学を決めた。現在は5番に座るが、右腕にとって4番=中田。理想とする打者の話になれば、先輩への思いがあふれる。

 「中田さんは打って欲しい時に打ってくれる。『これぞ4番』という感じですよね」

 宮崎合宿の前夜。大浴場で偶然、顔を合わせた。露天風呂で菊池と3人、野球談議に花を咲かせ世界一を誓い合った。「アイツは阪神のエース」。中田は言う。「本当に頑張って欲しいし、一緒に代表で戦えるのはうれしい」。2ランと2回無失点。試合後2人は、笑顔でハイタッチだ。

 「死球はよくなかったですけど、球自体は悪くなかった。欲がでてしまったので、その辺です」と藤浪。12日からは2次リーグが始まる。1勝の重みが増す中盤戦。出番はいつくるか分からない。「逆に余裕がない方が、色気が出なくていいので」。大きな一歩を踏み出し、不敵に笑った。

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