侍が死闘を制す タイブレークの十一回に中田が決勝打

 「WBC・2次リーグE組、オランダ6-8日本」(12日、東京ドーム)

 日本がオランダとの激闘を延長で制し、1次リーグから無傷の4連勝。2次リーグ初戦を劇的な勝利で飾り、小久保監督は「勝ちたいという執念だけでした。死闘です」と疲れ切った表情で振り返った。

 6-6の同点で、延長タイブレークに突入した十一回だ。無死一、二塁の状況からスタートし、先頭の鈴木(広島)が送りバントを決め、1死二、三塁。続く中田が打席に入ると2球目、詰まりながらも打球は遊撃手の頭上を越え、レフトへの2点適時打となった。 「誠也から、打席に入る前に『バントするんで、あとはお願いします』と言われたので。一段と気合が入った。誠也のためにも、打ってやろうと思った。よかった」

 その裏、十回からマウンドに上がっている牧田(西武)が、無死一、二塁からのオランダの攻撃を封じて、4時46分の死闘に終止符を打った。

 日本は二回、中田(日本ハム)の左翼線二塁打から、秋山(西武)の左犠飛で先制。同点に追い付かれた直後の三回には、中田の3試合連発となる3ランが飛び出した。先発の石川(ロッテ)は3回5失点で降板。再び追い付かれる展開となったが、五回には2死二塁から小林(巨人)の中前適時打で再び勝ち越した。 2番手以降、平野(オリックス)、千賀(ソフトバンク)、松井(楽天)、秋吉(ヤクルト)、宮西(日本ハム)、増井(日本ハム)とつなぎ、再三のピンチをしのいできたが、九回にマウンドに上がった則本(楽天)が2死から痛恨の同点適時打を浴び、延長に入っていた。

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