女子マネが聖地に立った 規定後初!不来方3人夢の甲子園練習サポート
第89回選抜高校野球大会(19日開幕)の甲子園練習が14日、スタートした。今大会から女子部員の参加が可能となり、不来方(岩手)は、マネジャー3人がグラウンドで選手10人の練習補助にあたった。この日は多治見(岐阜)、中村(高知)を含め3校8人の女子部員が聖地に立った。中村は77年大会で山沖之彦氏(元オリックス、阪神)とバッテリーを組んだ故押川正志捕手のミットを“お守り”として持参し、40年ぶりに甲子園へ帰ってきた。
女子マネジャーが史上初めて、大会規定で認められて聖地のグラウンドに立った。
最初に夢をかなえたのは、この日2番目に登場した不来方。選手10人に対して3人いる女子マネは、両耳当て付きのヘルメットにジャージー、運動靴姿で練習をサポートした。
規定通り黒土の部分には入らず、ファウルゾーンの人工芝内で活動。越戸あかりさん(2年)は外野ノックのボール渡し、斉藤有香さん(2年)と川崎日菜さん(2年)は三塁ベンチ付近で練習時間を計り、選手らに知らせる役割だ。
部員数の少ない同校では、女子マネは練習を進める上で欠かせない存在。学校でも内外野ノックのボール渡し、打撃マシンのボール入れなどを中心とした補助をグラウンド内で行っているという。
越戸さんは「部員が少ないので、マネジャーが練習に入らないといけないことがある。少しでも力になれば。(甲子園練習は)一生記憶に残る、素晴らしい時間でした」と誇りを胸に、聖地の空気を満喫した。この日は今月1日に卒業式を終えたばかりの元男子部員2人も補助に入った。
日本高野連の竹中雅彦事務局長は「マネジャーの表情を見ると、(参加を認めて)正解だったと思う」とホッとした表情。今後についても「安全対策など議論できるところはしていく」と、柔軟に対応していく構えだ。