小久保監督、恩人・王会長と握手 全勝に「勝ったら忘れて次に集中した」
「WBC・2次リーグE組、日本8-3イスラエル」(15日、東京ドーム)
野球日本代表「侍ジャパン」が1次リーグから無傷の6連勝で、4大会連続の準決勝進出を決めた。予選リーグ全勝での4強入りは初。
小久保監督はまず、「厳しい戦いが1次ラウンド、2次ラウンドと続いたが、連日の大歓声に後押ししていただき、選手も勇気づけられ、アメリカに行くことになりました。ありがとうございます」とスタンドへ向かい感謝。6連勝については、「勝ったらその日のことは忘れて、次の試合に集中したのが良かった。選手一丸となった勝利だと思う。選手をほめてやってください」と語った。
この日は今大会初先発の千賀(ソフトバンク)が5回1安打無失点の熱投で、六回の味方の集中打を呼び込んだ。
侍打線は先発野手が全員安打。0-0で迎えた六回、先頭の筒香(DeNA)がバックスクリーン右への先制ソロ弾で打線に火をつけると、この回一挙に5点を先制。八回には内川(ソフトバンク)らの適時長短打で3点を追加した。
継投陣は六回から平野(オリックス)、宮西(日本ハム)、秋吉(ヤクルト)が抑え、九回は牧田(西武)が3点を許したが、後続を断った。
小久保監督は、「先発の千賀が良く投げた。先発を言い渡したのも少し前だったし、調整も難しかったと思うが、ナイスピッチングでいいところからフォークが決まっていた。ゲームが動かない中、やはり日本の4番・筒香の一発でね、流れが来ました」と振り返った。
E組は1位・日本(3勝)と2位のオランダ(2勝1敗)が4強入り。前回の第3回大会で決勝進出を逃した日本は、2大会ぶり3度目となる世界一奪還を目指し、来週明けに米ロサンゼルスのドジャースタジアムで、14日に2次リーグが始まったF組(ドミニカ共和国、プエルトリコ、米国、ベネズエラ)の2位チームとの準決勝に臨む。
小久保監督は「次は一番難しい準決勝です。何とか乗り切って世界一になりたい」と誓い、壇上から降りると、第1回大会の日本の監督で自身の恩人でもある王貞治ソフトバンク球団会長と力強い握手をかわしていた。