侍・藤浪、2次L出番なし「悔しいです」 現状受け止め米国へ

 「WBC・2次リーグE組、日本8-3イスラエル」(15日、東京ドーム)

 勝利の輪の中では、自然と笑みがこぼれた。無敗で準決勝進出。結果的に、2次リーグでの藤浪(阪神)の登板はなかった。チームの勝利を喜ぶ一方で、野球選手として素直な気持ちを吐露する。「正直、悔しさもあります」。価値ある6試合を経て、米国へと向かう。

 「僕は出番がなかったので。本当はもっといい場面で…。いい場面ではなくても投げたかったのが、正直な気持ちです」。本職とは違う中継ぎ待機。延長タイブレークに突入した12日のオランダ戦は、出番に備えて数回、肩を作った。だが、その機会は巡ってこなかった。

 幻にはなったが、仮に16日にプレーオフが行われた場合、先発を託される可能性が高まっていた。藤浪もこの日の練習では強めのキャッチボールや、短いダッシュなどで調整。登板に備えていたが「準備段階で構想に入ってないことが多かったので。単純に自分の力不足。悔しいです」と、素直に現状を受け止めた。

 10日の中国戦では、2回を無安打無失点。2四死球こそ与えたが、「球自体は悪くない」と言う。16日に渡米し準決勝、決勝に備える。「可能性は低いかもしれませんが、出番があった時のためにしっかり準備したい」と藤浪。雪辱の舞台は残されている。最高の状態を整えて登板機会を待つ。

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