侍・藤浪、世界一カブスを斬る 決勝ラウンドへ猛アピールだ

 WBC日本代表・侍ジャパンは17日(日本時間18日)、準決勝に備えて米アリゾナ州グレンデールのドジャースのキャンプ施設で米国入り後初の全体練習を行った。18日(同19日)のカブス戦に先発する藤浪晋太郎投手(22)=阪神=は、上原らが所属する昨季ワールドチャンピオン相手の腕試しで、準決勝、決勝勝での登板を猛アピールする。

 世界一のチームを相手に、藤浪がマウンドに上がる。39本塁打のブライアントに、32本のリゾ、ゾブリスト…。カブスとの強化試合で、先発することが決まった。互いに調整試合とはいえ昨季、ワールドシリーズを制覇した最強軍団。気持ちは自然と高まる。

 「カラっとしているので、ボールがしっとりしている。体はよく動きます。ただ、球は滑るなと感じました」

 最高気温36度で湿度は10%。アリゾナ特有の気候を肌で感じながら、米国入り後初の全体練習が行われた。翌18日の先発を任された藤浪は、ブルペンに入って全球種を交えながら34球。初球、3球目は大暴投になったが、権藤投手コーチはこの荒れ球も魅力の一つと言う。指に掛かった直球は一級品だ。

 チームは1、2次リーグを6戦全勝。勢いよく米国入りしたが、藤浪は1人で失意のどん底にいた。登板は10日・中国戦の2イニング。チームの準決勝進出を喜びながらも、最少の登板数に「自分の力不足。正直、悔しさはあります」と素直な思いを吐露した。米国への移動を挟み、気持ちをリセット。この日は、笑みを浮かべながら体を動かした。

 大会は最長で残り2試合。現実的に登板する可能性は低い。ただ、小久保監督は強化試合の結果次第で、本戦での起用にも含みを持たせる。「当然、それはある。中(準決勝までの登板間隔)はあまりあかないけど、力を全部出してほしい」。メジャーリーガーとの対戦は、今後の野球人生に有形無形の効果を生む。藤浪も前を向く。

 「暖かいので体はよく動きますし、悪くないと思います。自分の準備をするだけです」

 約1時間30分の全体練習。午後からはダイヤモンドバックスの本拠地、チェイスフィールドなどを見学した。強化試合では3イニング以上を投げる予定。調整のためのゲームとはいえ、6連勝中の雰囲気は壊せない。「結果も出ればいいけど、まずはしっかり投げられれば」と藤浪。投げたい-思いを指先に込める。最強軍団相手に腕試しだ。

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