部員16人の中村、4選手がインフル…19日初戦“三十二の瞳”に緊急事態
「選抜高校野球」(19日開幕、甲子園球場)
開会式リハーサルが18日、行われた。21世紀枠で出場する部員16人の中村(高知)は、選手4人がインフルエンザのため欠席。12人で行進を行った。4人は19日の開会式本番も欠席する見込みで、大会第2日第3試合の初戦・前橋育英(群馬)戦への出場は微妙な状況だ。また、明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(61)が、監督対談で初戦の相手・早実(東京)の練習試合情報を披露。早実・和泉実監督(55)を驚かせた。
部員16人の中村が緊急事態だ。インフルエンザを発症したのは中野聖大捕手(3年)、武田晴仁内野手(3年)のレギュラー2人と、控えの泥谷和希投手(3年)、岡村奎翔内野手(3年)の計4人。甲子園練習を行った14日夜に体調不良を訴え、15日に病院での検査で陽性と診断された。
同日以降は「宿舎で隔離している状態」と横山真哉監督(54)。19日の開会式本番も大事を取って欠席する方針で、20日の初戦・前橋育英戦については「もう4人とも平熱に下がっている。出場できると信じて調整する」と話した。
1977年に部員12人でセンバツ準優勝を果たし“二十四の瞳”と呼ばれた中村。40年ぶりに登場する開会式は、当時やこの日のリハーサルと同様、12人で聖地を行進することになりそうだ。
「本当に“二十四の瞳”になってしまって…」と横山監督は沈痛な表情。それでもナインには「みんなで笑おうぜ」と伝えた。女房役が離脱したエース・北原野空投手(3年)も「このピンチを乗り越えたら強くなれる」と前を向く。
昨秋も病気による離脱や故障者が続出したが、チーム一丸で高知大会を制した。「人数が少ないので、いつも『全員でカバーしよう』と話している。今度もみんなで戦いたい」と山本泰生主将(3年)。“三十二の瞳”は力を合わせ、逆境に立ち向かう。