侍・藤浪4回3失点もメジャースカウトが高評価

 「練習試合、カブス6-4日本」(18日、メサ)

 WBC日本代表・侍ジャパンはカブスと練習試合を行い、4-6で敗れた。先発の藤浪晋太郎投手(22)=阪神=は最速157キロを計測したが、川崎に2盗塁を許すなど足で乱され、4回4安打3失点だった。平均湿度3%という慣れない土地での登板に苦戦。それでも「楽しかった」と振り返った藤浪の素材の高さを、メジャー球団スカウトは絶賛した。また、日本がE組1位として臨む21日(同22日)の準決勝の相手は米国に決まった。

 世界を相手にした藤浪の第1球は、意外なシチュエーションだった。「来い、晋太郎!!」-。打席に立つカブスの1番・川崎が叫び声を上げる。「驚きました」と振り返った投球は、4回を投げて4安打3失点。4四球に反省が残るが、実り多きマウンドになった。

 「日本とまた違った雰囲気。いろいろやりたいこともあったんですが、楽しかったので。それが一番です」

 反省の言葉を口にしながらも、顔は充実感に満ちていた。昨季、ワールドシリーズを制した打線相手の投球。初回は川崎を打ち取りながら、不運にも二塁内野安打に。二盗を決められ、1死三塁でヘイワードとの対戦だ。真っ向勝負を挑み、98マイル(約157キロ)を3度計測。力で抑えた。

 10日の中国戦に登板以降、2次リーグでは登板機会なく久々のマウンド。感覚、乾燥したアリゾナの気候にも苦しんだ。「力のなさ」とした上で「違和感はあった」と続けた。それでもナ・リーグ球団のスカウトの一人は、この日の投球を見て素材の高さを絶賛。印象に残った投手として藤浪の名前を挙げ「制球さえ安定すれば、さらにいい投手になる。荒れた感じはあるが変化球のキレはいいし、力のあるボールを投げている」と話した。

 「しっかりと指に掛かった球は打たれない。変化球には少し自信を持っていいかなと」と藤浪。四回はカットボールを主体に、わずか8球で三者凡退に抑えた。「いい経験、勉強をさせてもらいました。生かしていかないといけない」。まだ成長の途中。世界レベルを知ったことで、飛躍の加速度は一気に増す。

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