侍・菅野、世界に見せつけた!「人生懸けたマウンド」無念6回1失点も
「WBC・準決勝、日本1-2米国」(21日、ドジャー・スタジアム)
無念の熱投だった。先発した菅野(巨人)が6回を3安打1失点(自責は0)。「僕の人生を懸けるぐらいでマウンドに上がりました」。世界一を逃した悔しさもある。それでも、エースの投球は確かな輝きを放っていた。
雨が降り注ぐ中、初回からキレのある直球と変化球を巧みに操った。唯一の失点は0-0の四回だった。失策絡みで2死一、二塁のピンチを招き、マカチェンに甘く入ったスライダーを左前にはじき返され先制点を献上。失点後も崩れることなく、抜群の内容でマウンドを降りた。
16日に小久保監督から先発を通達されて以降、重圧は付きまとっていた。「いつ以来ですかね…こんなに緊張したのは。先発を言われた日から、ずっと今日のことを考えていました」。重圧がかかる中でも堂々とした投球は示した。
自身初めてのWBC。大一番で世界中に「SUGANO」の名をアピールした。「自分の、野球のキャリアの全ての中で最高の経験になったと思います」。侍のエースは多くの思いを胸に帰国し、巨人のエースとしてシーズンに臨む。