日本ハム・大谷、侍敗退「残念です」無念のみ込み逆転口火打
「オープン戦、巨人1-2日本ハム」(22日、伊勢市倉田山公園野球場)
侍ジャパン準決勝敗退の無念さをのみ込み、日本ハム・大谷は試合に集中した。1点を追う九回、先頭で打席へ。カミネロの154キロ直球を鮮やかにはじき返した。超高速の打球に助っ人は思わずのけぞった。
伝説の投手、沢村栄治氏の故郷で二刀流が中前打。「(カミネロの球は)速かったです。たまたまですけど、打ててよかったです」。この一打が弾みとなりチームは逆転。勝利につながった一撃にほおを緩ませた。
日米決戦の動向を試合前から気にかけていた。右足首痛により出場できなくなったWBC。試合中もベンチ裏でテレビ中継の映像をのぞいていた。優勝を信じていただけに敗戦の瞬間は落胆したが、4打席目で快音を響かせた。
2月上旬のアリゾナキャンプで小久保監督に投手辞退を電話で直接伝えた。指揮官の退任表明には「だいぶ前から『今年やってほしい』と言われていたので、力になれなくて残念です」と申し訳なさそうに話した。
25日のヤクルト戦から中田ら代表組がチームに合流予定。久々の対面を果たす。「試合に出ていないのでコメントできないですけど、素晴らしいゲームだったと思います」と侍の活躍をたたえた二刀流。WBCでの悔しい思いを糧に、シーズン開幕に向けて万全に仕上げていく。