大阪桐蔭、先輩の意地で2年ぶり4強 徳山10K2失点完投
「選抜高校野球・準々決勝、大阪桐蔭4-2東海大福岡」(29日、甲子園球場)
大阪桐蔭は東海大福岡を下し、2年ぶり3度目の準決勝進出を決めた。
2年生だけじゃない。大阪桐蔭はエース・徳山壮磨投手(3年)が、5安打2失点で9回完投するなど3年生が奮起。西谷浩一監督(47)の歴代6位タイとなる甲子園春夏通算40勝を彩った。
意地だった。1点差に迫られた八回2死二塁。徳山はギアを上げた。140キロ台の速球を連発して同点を阻止。「エースとして(後輩の)見本となる投球をしないといけないと思った」。10三振を奪い、誰にも頼らずに1人でマウンドを守り抜いた。
今年のチームは根尾昂外野手ら2年生の活躍に注目が集まるが、その背景には3年生22人の存在がある。練習では率先してグラウンド整備を行い、寮の部屋も整理整頓。模範となる先輩の姿が、後輩の成長を促してきた。
主将の福井章吾内野手(3年)は「2年生はすごいけど、頼らずにやるぐらいでないとダメ」と言う。今大会初先発の泉口友汰内野手(3年)は五回に決勝適時三塁打を放ち、福井も八回にダメ押し中犠飛。4強へ導いたのは、3年生の底力だった。