楽天・松井裕、男気2回0封 志願の回またぎ「絶対、次もいく!」
「オリックス4-6楽天」(31日、京セラドーム大阪)
世界を経験した守護神が男気を見せた。九回からマウンドに上がった楽天・松井裕は、当然のごとく2回を無安打無失点に抑えてみせた。開幕から志願のイニングまたぎで、勝利を手繰り寄せた。
九回を無失点に片付けてベンチに戻ってきた左腕は、与田投手コーチに迷いなく言った。「絶対、次も行きます」。その心意気は、昨オフから自身の胸の中にあった。「去年の秋から『任せてください』と言っていて、その準備をしてきた」。クローザーとして、さらに進化したい。今季胸に秘めた決意だった。
WBCで得た経験が生きた。登板した2次リーグ・オランダ戦は「野球人生で一番緊張した」と振り返る。「今日はリラックスしていました。(WBC)大会中1点もやれない場面もあったし、気持ちの面でも大丈夫でした」。大舞台を経て、ひとまわりたくましくなった左腕は2イニングを封じ、ペゲーロの決勝弾を導いた。
今季でクローザー3年目を迎えた。どこかあどけなかった表情は消え、風格が漂い始めた。