西武・雄星、辻新監督に白星プレゼント 好投7回1失点
「日本ハム1-8西武」(31日、札幌ドーム)
勝ちにこだわった投球だった。西武・菊池は無走者でもセットポジションで投げ、不利なカウントを作らなかった。「涌井さんも岸さんも、間近で見るとすごくテンポが良く一定していた」とこれまで身近にいたエースから学んできたことを結果につなげた。7回1失点で大役を果たした。
五回、市川にソロ本塁打を浴びても後続を出さず、連打はなし。奪った三振は4だが、四球2という数字が安定した投球を物語っていた。
開幕前日の投球練習は万全を期すため、札幌ドームのブルペンではなくマウンドで行った。プロでは珍しい調整法の裏に、辻監督の配慮があった。飛行機の移動は体が張って、その日の投球練習は難しくなる。そのためチームより1日早く菊池を札幌入りさせ、敵地のマウンドで感触を確かめる機会を与えた。
年明け早々に監督から開幕投手に指名された。「おまえ中心で行く」とエースの看板を託された。菊池は「絶対にウイニングボールを渡したかった」とうれしそうに笑った。