楽天・則本、6回1失点 侍対決制した 開幕4連勝「突っ走る」
「楽天7-1ソフトバンク」(4日、Koboパーク宮城)
寒さが残る杜の都で、楽天・則本はハートを燃やした。WBCから帰国後、実戦マウンドを経ず“ぶっつけ”で臨んだ本拠地開幕戦で6回1失点、8奪三振。千賀との侍対決、そして首位攻防戦第1Rも制し、09年以来となる球団史上最多タイの開幕4連勝を決めた。
「チームのいい流れを切らないようにと思っていた」。ともに日の丸を背負った千賀との投げ合い。開幕前、千賀からは「(投げ合いが)決まりました」と電話をもらった。
「千賀からはなかなか点は取れないかもしれない。とにかく勝つことだけを考えていた」
世界の舞台では、トップレベルの仲間と切磋琢磨することで引き出しも増えた。「いろんな人と話す中で調整法やメンタルの持ち方、コントロールをしっかり投げきれるフォームも手に入れた」。超満員の本拠地の緊張感すら心地よく感じられた。
救援で2試合に登板したWBC。観戦に訪れた三木谷オーナーは「WBCでは登板機会が少なくて残念だった」と話しながらも、「その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのようなピッチングだったね」と眼前の勇姿を称えた。
則本は言った。「このまま突っ走って、良くないときでもいかに走り抜けられるか、だと思います」。チームの勢いを肌で感じたエースは、武者震いした。