ロッテ・ドラ1佐々木 プロ初登板初星 日本ハム・中田を3球三振!

 「ロッテ5-1日本ハム」(6日、ZOZOマリンスタジアム)

 「ヨッシャーッ」。ロッテのドラフト1位・佐々木(桜美林大)が思わず右手を握り締めた。五回2死一、二塁。中田を0-2と追い込み、3球勝負の外角スライダーで空を切らせた。

 「前の回に点を取ってもらい、1点もやれない場面でした。それを守りたかった」

 プロ初登板初先発で本拠地・ZOZOマリンの手荒い歓迎を受けた。風速13メートル前後の強風。「予想以上だった。初めての経験で強く感じた」と制球に苦しんだ。5回を被安打3ながら、与四球は毎回の6。だが、三回に西川の適時打で1点を失っただけで、大きく崩れなかった。

 同級生の大谷には初回に四球を与えたが、同点の三回1死二塁で中飛。1点リードの五回1死二塁でも空振り三振に仕留めるなど、仕事をさせなかった。

 「(プロ初勝利は)うれしいけど満足のいく投球ではなかった。これからも練習しなくては」

 だが、試合途中に風の影響でカーブやシンカーがより大きく変化すると気づき、変化球の多投に切り替えた。この頭脳派投球を伊東監督は「上出来だった。崩れないのは持っている力、粘りでしょう」と称賛した。

 12球団新人初勝利の一番乗りはタッチの差で楽天・高梨に譲ったが、踏み出した記念の第一歩が勇ましい。将来のエース候補が、初勝利の記念球を大事そうにポケットにしまった。

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