赤星氏 現場復帰への心境吐露「後遺症で葛藤」 乱闘見て「一緒に戦いたいな…」
プロ野球・元阪神の赤星憲広氏(41)が19日、大阪市内で、現役時代の2003年から継続している全国施設への車椅子の寄贈活動に賛同するサッポロビールから、キャンペーン収益金の寄付を受けた。席上、赤星氏は14年間の車椅子寄贈数が計884台となったことを報告するとともに、阪神ファン待望の指導者でのユニホーム復帰への現状説明と、葛藤する心境を語った。
09年オフに中心性脊髄損傷で引退を余儀なくされた赤星氏。
ユニホームを着ることへの思いを聞かれると「正直言いますと、気持ち的には、いつでもそういう機会があればと思ってます」と力強く返したが「大きなけがで泣く泣く(現役続行を)断念しましたので、逆に指導者として戻る以上は、選手に僕の体を心配されているようではだめだと思う。一緒に選手と練習し、戦うためには、体が万全でないといけないとも思います」と述べた。
「引退してから数年は、ケガとの戦い、リハビリとの戦いでありましたし、いまだにその後遺症が残ってないかと言ったらうそになります」と告白。そのうえで「本当に戻りたい気持ちと、体の状態と、いろんな葛藤があるなかで戦っています。戻りたいですと簡単には言えないのも事実です。すみません」と現状と心境を明かした。
15年オフの金本監督就任時を「今の金本監督はじめ、コーチ陣は一緒に戦ったメンバーですし、金本監督になるときにお話をいただいた1人でしたが、状態がよくない時期でした」と明かし「僕が断る前に、金本監督から『体を気遣え』『無理させたくない』とも言っていただき、色んな話し合いもしました」と回顧した。
阪神は今季開幕から好調な滑り出しをみせ、激しい乱闘も展開した。赤星氏は「ああいう熱いのを見ると、選手と一緒に戦いたいなというのもあります」と正直に心境を吐露。一方で解説者としては「僕らも常に戦場だって言われてきましたし、喜ぶファンの方々もいるでしょうが、子供たちに夢を与える仕事なので、なるべくないほうがいいと思いますね」と笑顔でフォローを入れていた。