「広島０－４ＤｅＮＡ」（１９日、マツダスタジアム）

　最後の打者、新井を右飛に仕留めるとＤｅＮＡ・今永昇太投手（２３）はほおを緩めた。ナインから祝福され表情に充実感を漂わせた。プロ初完投＆初完封を達成。「すごくホッとしています」と正直な気持ちを語った。

　自己ワーストの８失点を喫した前回１２日・阪神戦で、上体にばかり力が入っていた反省を生かした。「下を意識して投げることを心がけた」と、直球が走り変化球もさえた。

　強力打線をわずか１安打に抑え、前夜の逆転サヨナラ負けの嫌なムードも振り払った。ラミレス監督は「しっかり自分をコントロールできている」と２年目左腕の成長に目を細めた。

　１勝しかできずに敗退した、昨年の広島とのＣＳファイナルＳ。今永は第４戦で先発し、１回６失点でＫＯされた。その映像を数日前に見て「冷静にならないといけない」と自分に言い聞かせて快投につなげた。“悪夢”を完全にぬぐい去るために「カープは強い。これから何度も勝ちを重ねて払しょくしたい」と誓った。