オリックス、球団新のビジター7連笑 “辛口ゲキ”のオーナーに白星届けた

 「ロッテ3-4オリックス」(22日、ZOZOマリンスタジアム)

 この勢いは本物だ!オリックスがロッテに快勝し、球団新となる開幕からビジター7連勝で貯金を今季最多「6」に伸ばした。T-岡田外野手(29)が六回に同点弾となる6号ソロを放てば、小谷野栄一内野手(36)が七回に勝ち越しタイムリー。投げては西勇輝投手(26)が今季2勝目を挙げた。開幕前はチームに“辛口ゲキ”を飛ばしていた宮内義彦オーナー(81)が観戦に訪れた試合で、白星をプレゼントだ。

 春の珍事では決してない。敵地でロッテを粉砕し、球団新となる開幕からのビジター7連勝。さらには今季2度目の5連勝で、オリ達の快進撃が止まらない。

 ど派手な一発が号砲だ。1点ビハインドで迎えた六回の先頭打席にT-岡田が立つ。相手先発の涌井が投じたスライダーをガツン。快音を響かせた打球は右翼席へ着弾する同点ソロだ。さらに七回2死一、三塁では、小谷野が今季5本目の決勝打となる勝ち越しの中前適時打。今季を象徴する、先制されても簡単に終わらない戦いでロッテを打ち崩した。

 取り組んできた“変革”が浸透しつつある。今季から選手会長に就任したT-岡田は、同級生の安達と共にチームの“空気”を変えることに着手。“勝利への飢え”を植え付けるため、春季キャンプでは練習中に笑わないことを実践した。

 「めっちゃ疲れました」。周囲から見られる手本として先頭に立ち精神的な疲労も覚えた。ただ、昨年は最下位に沈んでも悔しさを出さなかった仲間たちは変わりつつある。小谷野が「若い子が成長している」と話すように、最後まで諦めない集団になりつつある。

 試合を観戦した宮内オーナーも賛辞の言葉を並べた。まずは同点弾のT-岡田を「So far, so good.(ここまでは順調だ)」と英語で称賛。チーム全体には「1点差で負けたことが多かったけど、きっちり勝てるチームになってきているのかな」とうなずく。開幕前には「勝ちを忘れたバファローズ」などと“辛口エール”を送り続けたが、成長を見せるチームに目を細めた。

 この日でチームは今季最多の貯金「6」。それでも福良監督が勝ってかぶとの緒を締める。「(これからも)目の前の1試合1試合をどうしていくか」。最後に笑うため、歩みを止めるわけにはいかない。

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