オリックス37年ぶり対西武開幕5連勝 今季初サヨナラ!貯金最多8
「オリックス3-2西武」(27日、京セラドーム大阪)
一瞬のため息の後、スタンドのボルテージは最高潮になった。同点の九回2死二塁。代打のオリックス・小谷野のボテボテの三ゴロ(記録は内野安打)を中村が処理を焦った上に一塁へ悪送球。二走・駿太が一気にホームを駆け抜け今季初のサヨナラ勝ちだ。
福良監督は「栄一(小谷野)の執念でしょう」とニッコリ。前日まで開幕から全戦で先発出場。3試合連続で4番を務めてきたが、疲労と十亀との相性の悪さを考慮され、スタメンを外れた。そのとっておきの代打が勝利を呼び込んだのだから笑いが止まらない。小谷野も「打った瞬間は“やらかした”と思ったけど、みんなの執念がああいう結果になったと思います」と振り返った。
勝利の要因は投手陣の踏ん張り。先発の松葉は六回に追いつかれたものの7回2失点。後を受けたドラフト2位の黒木(立正大)が浅村、中村、メヒアを完ぺきに抑えれば、九回は守護神・平野が走者を出しながらも無失点で攻撃につなげた。
これで西武戦は1980年以来、37年ぶりとなる開幕5連勝。またも“ぶり”が付く快挙に指揮官は苦笑い。「1試合1試合、目の前の試合を考えているだけ」と浮かれるところはなかった。相手の自滅を誘ってもぎ取った今季最多の貯金8。3連勝で楽天とのゲーム差を1・5に縮めた。