ヤクルト・大松サヨナラ弾 延長十二回に苦労人が決めた
「ヤクルト3-2広島」(9日、神宮球場)
決着をつけたのは、苦労人の一振りだった。延長十二回、代打のヤクルト・大松が6番手・中田の4球目を強振。打球は右翼席に突き刺さった。3年ぶりの本塁打は、7年ぶり2本目のサヨナラ弾。大興奮に包まれた神宮のお立ち台で「感無量です!!」と叫んだ。
恩返し弾だ。「スカッとした。チームに貢献したい、その一心でした」。昨季右アキレス腱を断裂。ロッテを自由契約となり、テストを受けてヤクルトに入団。プレーする機会を与えてくれた球団への思いは人一倍強い。
勝利の女神も駆けつけていた。父・三郎さんと敦子夫人が今季初めてのスタンド観戦。支えてくれた夫人への、感謝の気持ちでもあった。劇的勝利に真中監督は「見事ですね」とニッコリ。“ヤクルトの大松”として新たな一歩を踏み出した。
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