オリックス・武田弾 “サファテキラー”がチームに気合一発
「オリックス3-6ソフトバンク」(17日、京セラドーム大阪)
これぞ意地の一発だ。4点ビハインドの九回2死。プロ5年目のオリックス・武田が打席に向かった。マウンドには相手守護神のサファテ。カウント3-1からの5球目、ど真ん中の151キロを左翼スタンドに突き刺した。
試合の大勢に影響はない。だが、サファテと武田の対戦は、これで2打数2安打。ただ相性がいいでは済まされない。サファテは今季、右打者との対戦で32打数2安打の被打率・062という驚異的な数字を残している。つまり武田以外の右打者を完ぺきに抑えているわけだ。
武田は「なぜ打てるのか分かんないです。速いんで1、2、3で打つところを1で振ってます。みんなから“サファテキラー”って言われてるんですけど、好きな投手じゃない」と首をかしげる。
要因の一つに抜群のミート力がある。練習用の黒バットは2カ月使い続け、芯の部分だけ塗装がハゲた。「ラッキーアイテムです」と話していたが、12日の試合前練習で真っ二つ。さすがに勤続疲労には勝てなかった。
敗戦の中に光る若い力。福良監督は「武田もいいところで打ってくれた。明日勝てるようにやっていきます」と6カードぶりの勝ち越しに気合を入れていた。