早実敗退も清宮は95号! 推定120メートルで夏へ手応え

 今秋ドラフト1位候補の早実・清宮幸太郎内野手(3年)が、準々決勝の作新学院戦で高校通算95号本塁打を放った。八回に公式戦5戦連発となる推定120メートルの右越えソロ。チームは昨夏甲子園優勝校に敗れて4強入りを逃したが、自身は夏に向けての手応えを口にした。

 沈黙したままでは終われない。清宮が最後に魅せた。5点を追う八回1死。内寄りの133キロを捉えた弾道は、あっという間に右翼後方に消えた。敷地内の木に当たらなければ場外弾という完璧な一発。ファンも拍手喝采で迎えた。

 3打席目までは凡退。「タイミングが合ってなかった」と、足を上げてからタメを作る右腕に手を焼き、三回は変化球に空振り三振していた。それでも、第4打席で「最後はうまく合わせられた」としっかり修正した。

 東京大会準々決勝から公式戦5戦連発の7本塁打。「自分でもビックリ」と話す爆発ぶりで、今大会では全国的な強豪からも快音を重ねた。「自信にもなりましたし、いい投手への対し方が出来上がって来つつある。力むと良くない。いい感じで力を抜いて打てている」と手応えは十分だ。

 スカウト陣も賛辞を送るしかない。阪神・畑山チーフスカウトが「背筋が伸びて、内角がさばけるようになった。成長しているよ」と認めれば、西武・鈴木球団本部長は「怪童、和製ベーブルースだな」と舌を巻いた。

 この日も初回に4失点。投手陣に課題は残るものの、主砲には「好調を維持できている」と不安はない。100号の大台到達も間近。充実の春を終え、清宮が最後の夏へ向かう。

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