ロッテ伊東監督、今季初の5本塁打に「珍しく爆発した」 上昇のきっかけつかむ
「ソフトバンク7-12ロッテ」(25日、ヤフオクドーム)
「遅まきながら」でも、「やっと」でもいい。ロッテがソフトバンク戦12試合目でやっと2勝目を挙げた。
「珍しく(打線が)爆発した。初回の3点でダメかと思ったが、よく挽回してくれた」。伊東監督が心からの笑顔を浮かべた。
今季45試合目で初の2ケタ得点となる「12」、そして「5本塁打」も今季初だ。
一回、先発のルーキー佐々木が課題となっている立ち上がりの悪さを見せた。ボールの先行だ。先頭・川崎には2-0から右に運ばれ、自らの暴投も絡んで1死三塁。柳田に中前に先制適時打を運ばれた。続く内川には10号2ランを左翼席にたたき込まれた。
指揮官が「ダメかと…」と思ったのも無理はないが、この夜は打率1割台にあえぐ打線が発奮した。右へ左へ、そして中堅へと放物線を描いた。
二回に鈴木が6号ソロを右に放り込めば、ダフィーが左中間席に5号ソロ。四回には中田の乱調に乗じて1死満塁とすると、田村が中前へ逆転の2点打を放った。なお一、二塁。ここで大嶺翔が左翼席に試合の流れをしっかりと呼び込む2号3ランを運んだ。
五回には井口が一塁に鈴木を置いて、プロ通算250本塁打となる今季1号を左翼席に打ち込んだ。七回にはダフィーが来日初となる1試合2本目の6号2ランを中堅にたたき込んだ。
佐々木は二回以降は立ち直った。テンポのいい投球を心がけて右腕をしならせた。6回を被安打「6」で「3」失点、プロ2勝目をマークした。
伊東監督は一回を終えてベンチに帰ってきた佐々木に「カツを入れた」そうで、「最初はあっちこっちに行っていた。でも(二回以降は)自分の投球ができるようになった。自分のペースでいいテンポになった」と修正力をほめた。
ベンチのホワイトボードには「闘魂」の2文字があった。伊東監督が自ら書いたものだった。前夜はソフトバンクのクリーンアップの本塁打攻勢でやられた。「それしかないでしょう。やり返して意地を見せてほしかった。スイープされなくてよかった」。
終盤、ソフトバンクがジワジワと追い上げたが、土肥、東條、大谷、そして守護神・内を投入して5点差で振り切った。
「あしたにつなげていきたい」と指揮官。ナインの頑張りがなによりもうれしい。26日からは本拠地でオリックス3連戦。「遅まきながら」、そして「やっと」火がついた打線が上昇へのきっかけをつかんだ。